「親愛なる母上、シャルトル夫人の不幸をご存じでしょう。彼女のお子が死産だったのです。しかし、たとえそれがどれほど恐ろしいことであっても、私は現在のように子供を持つ希望すらない状況よりも、そちらを選びたいと思います」
![マリー・アントワネット](https://note.lv73.net/wp-content/uploads/2024/11/Vigee-Lebrun_Marie_Antoinette_1783-512.webp)
- 1755年11月2日~1793年10月16日
- 神聖ローマ帝国オーストリア公国出身
- 王妃
- ファッションや文化に影響を与え、宮廷生活の華やかさを象徴した
英文
“You have doubtless heard, my dear mother, the misfortune of Madame de Chartres, whose child is born dead. But I would rather have even that, terrible as it is, than be as I am without hope of any children.”
日本語訳
「親愛なる母上、シャルトル夫人の不幸をご存じでしょう。彼女のお子が死産だったのです。しかし、たとえそれがどれほど恐ろしいことであっても、私は現在のように子供を持つ希望すらない状況よりも、そちらを選びたいと思います」
解説
この発言は、マリー・アントワネットが結婚後数年間子供に恵まれなかった時期に、母であるマリア・テレジアに宛てて送ったとされる手紙の一部である。この言葉には、王妃としての責務だけでなく、一人の女性としての深い苦悩が込められている。
当時、王妃にとって子供を産むことは、単なる家族の喜び以上に、王朝の存続と国家の安定に直結する重大な任務だった。フランス宮廷では、マリー・アントワネットが長い間子供を持てないことで非難の目が向けられ、彼女自身もプレッシャーに苛まれた。この発言は、死産という悲劇ですら、子供を持つ希望があることに比べれば耐えられるという彼女の切実な感情を表している。
現代においても、この言葉は、子供を持つことへの社会的期待や個人的な渇望に悩む人々に共感を呼ぶ。特に不妊や流産を経験した人々にとって、この言葉は単なる王妃の訴えを超えて、普遍的な人間の感情を反映したものといえる。この発言は、マリー・アントワネットを単なる王妃や歴史の象徴としてではなく、一人の感受性豊かな女性として理解する手助けをする。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?