「私たちがアフロ・アメリカンと言うとき、それは西半球のアフリカ系の人々すべてを含む。南アメリカもアメリカである。中央アメリカもアメリカである。南アメリカにはアフリカ系の人々が数多く住んでいる」

- 1925年5月19日~1965年2月21日(39歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 黒人解放運動家、公民権活動家
英文
”When we say Afro American, we include everyone in the Western Hemisphere of African descent. South America is America. Central America is America. South America has many people in it of African descent.”
日本語訳
「私たちがアフロ・アメリカンと言うとき、それは西半球のアフリカ系の人々すべてを含む。南アメリカもアメリカである。中央アメリカもアメリカである。南アメリカにはアフリカ系の人々が数多く住んでいる」
解説
この言葉は、マルコム・Xがアフロ・アメリカンという概念の広がりを明確にしたものである。彼は「アメリカ」を単に合衆国に限定せず、西半球全体を含む広義の地域として捉えた。したがって、アフロ・アメリカンは米国の黒人だけでなく、南米や中米に住むアフリカ系の人々も含むと強調したのである。
背景には、奴隷貿易によってアフリカから強制的に連れてこられた人々が西半球全域に広がり、それぞれの地域で文化や社会を形成してきた歴史がある。マルコム・Xは、この共通のルーツと経験に基づいて、大西洋を越えた黒人の連帯を意識的に打ち出したのである。
現代においても、この視点は重要である。ブラジルやカリブ諸国には大規模なアフリカ系コミュニティが存在し、アフリカ系ディアスポラ全体を包括的に捉えることは、人種的アイデンティティの多様性と共通性を理解する鍵となる。マルコム・Xの言葉は、黒人解放運動をアメリカ国内にとどめず、世界的な運動へとつなげるビジョンを示している。
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