「宇宙には秩序があり、存在し生きるすべてのものを支配する不変の法則がある。それは盲目的な法則ではない。なぜなら、盲目的な法則が生きとし生けるものの行動を支配することはできないからだ」

- 1869年10月2日~1948年1月30日
- イギリス領インド帝国出身
- 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者
英文
”There is an orderliness in the universe, there is an unalterable law governing everything and every being that exists or lives. It is no blind law; for no blind law can govern the conduct of living beings.”
日本語訳
「宇宙には秩序があり、存在し生きるすべてのものを支配する不変の法則がある。それは盲目的な法則ではない。なぜなら、盲目的な法則が生きとし生けるものの行動を支配することはできないからだ」
解説
この名言は、宇宙と生命に内在する秩序と、それを司る理性的な法の存在を説いている。ガンディーは、自然界や人間社会における出来事が単なる偶然や混沌によって動いているのではなく、根源的かつ普遍的な法則が調和を保ちながらすべてを支配していると考えていた。そしてその法則は、単なる機械的・盲目的な力ではなく、理と道徳を含んだ「知性ある秩序」であると見なしている。
この思想は、彼が深く影響を受けたヒンドゥー哲学の「ダルマ(法・秩序)」の概念とも関係している。ガンディーにとって、真理(サティヤ)と非暴力(アヒンサー)はこの宇宙的秩序の一部であり、人間が調和して生きるための道しるべであった。そのため、倫理的行動や社会的正義もまた、この秩序の延長線上にあるべきとされた。
現代社会においても、この言葉は環境問題や科学技術の進展によって生じる倫理的課題に対する指針となる。人間の行動が自然や他者と調和しなければならないという認識は、持続可能な社会の基盤であり、個人の選択や政策決定においても無視できない原理である。盲目的な力ではなく、理と倫理に基づく秩序が生命を導くべきであるというメッセージがここにある。
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