「政府の目的は、財産の保護以外にはない」

• 1632年8月29日～1704年10月28日
• イングランド（イギリス）出身
• 哲学者、政治思想家
• 社会契約説や自然権思想を提唱し、イギリス経験論、自由主義の父と呼ばれ、近代民主主義の基礎を築いた

英文

“Government has no other end, but the preservation of property”

日本語訳

「政府の目的は、財産の保護以外にはない」

解説

ジョン・ロックはこの言葉で、政府の主要な役割が財産の保護であることを強調している。ロックの政治哲学において、財産の保護は個人の権利や自由を守るための中心的な柱とされており、政府はそのために存在するものであると考えられていた。人々が政府に従うのは、自らの財産や権利を安全に保つためであり、政府がその役割を果たすことで社会の秩序が維持されるという考え方が反映されている。

現代でも、財産権の保護は法治国家の基盤の一つとされており、財産を保護するための法律や制度が整備されている。例えば、不動産や知的財産など、あらゆる財産が法的に守られることで、個人が安心して生活や経済活動を行える環境が提供されている。また、政府がこの役割を怠る場合、社会には不安や混乱が生じ、経済的な発展や個人の自由が損なわれるリスクが高まる。

ロックの言葉は、政府が人々の財産や権利を守る責任を果たすことの重要性を改めて認識させるものである。財産の保護は単なる物質的なものに限らず、個人の努力や創造力の成果を守るという意味も含まれている。このような視点は、現代の政策や法制度にも影響を与え続け、個人の自由と社会の安定の両立に貢献している。

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