「60年間戦争がなかったから。『勝つ高揚感』を一番感じるのは、スポーツなどではなく戦争だ」

- 1932年9月30日~2022年2月1日(89歳没)
- 日本出身
- 第14~17代東京都知事、作家、政治家
原文
「60年間戦争がなかったから。『勝つ高揚感』を一番感じるのは、スポーツなどではなく戦争だ」
解説
この言葉は、石原慎太郎が戦争という極限状況における人間の感情について述べたものである。彼は、戦争の悲惨さを認めつつも、その中に存在する勝利による高揚感や達成感が、スポーツなど他の競争では得られない特別なものであると指摘している。これは戦争を肯定する発言ではなく、戦争の持つ人間心理への強い作用を説明したものと解釈できる。
この発言の背景には、戦後日本が長期間直接的な戦争を経験せずにきたことがある。石原は、この平和の継続が人々から「命を懸けた勝利」の感覚を遠ざけ、国家や社会における危機感や覚悟を希薄にしていると感じていた可能性が高い。彼はしばしば、平和の中で失われる精神的緊張感や結束力について警鐘を鳴らしていた。
現代への応用として、この言葉は極限状況での人間の団結や集中力の重要性を考える契機となる。戦争そのものは避けるべきだが、災害救援や国家的プロジェクトなど、平時においても人々が共通の目標に命を懸ける機会を持つことが、社会の活力や一体感を高める手段になり得る。石原の言葉は、その感覚の希少性と影響力を示唆している。
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