「もし人類から不死への信仰を奪ったならば、愛だけでなく、この世の生命の存続を支えるすべての生きる力がたちまち枯渇してしまうだろう」

ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキーの名言
  • 1821年11月11日~1881年2月9日
  • ロシア帝国出身
  • 小説家、哲学者
  • 『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』、『白痴』などの作品を通じて、人間心理と哲学的テーマを深く探求した

英文

“If you were to destroy the belief in immortality in mankind, not only love but every living force on which the continuation of all life in the world depended, would dry up at once.”

日本語訳

「もし人類から不死への信仰を奪ったならば、愛だけでなく、この世の生命の存続を支えるすべての生きる力がたちまち枯渇してしまうだろう」

解説

この言葉は、人間が不死や来世への信仰を通じて、愛や行動の根源的な力を得ているという思想を示している。不死への信仰は、人生の目的や倫理観を形成し、人間が自己を超えた存在意義を感じる基盤となっている。その信仰を失うと、人は目先の快楽や物質的欲望に囚われ、内面的な成長や他者への愛を失う可能性がある。

ドストエフスキーの作品には、不死や魂の救済が重要なテーマとして頻繁に登場する。『カラマーゾフの兄弟』では、信仰が人間の行動や価値観に与える影響が詳細に描かれている。人間が不死を信じることで、自らの有限性を超えた行動を取ることができるという思想が、彼の作品全体に流れている。この言葉は、神や宗教に対するドストエフスキー自身の深い探求を反映している。

現代においても、この言葉は哲学的な議論を呼び起こす。不死の信仰が薄れた世俗的な社会では、人々はしばしば短期的な目標や利益に焦点を当てる傾向がある。しかし、来世や永続的な価値を信じることが、愛や倫理、そして持続可能な社会の基盤を支える力になるという考えは依然として重要である。この言葉は、人間の精神的基盤としての信仰や希望の役割を再認識させる。

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