「チャベスはベネズエラ軍出身で、几帳面で疲れを知らない人物である。私は彼の初めてのキューバ訪問以来、17年間にわたり彼を観察してきた。彼は非常に人道的で法を守る人物であり、誰かに復讐したことは一度もない」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“Chavez, who came out of the ranks of the Venezuelan Army, is methodical and tireless. I have observed him over the course of 17 years, since his first visit to Cuba. He is an extremely humanitarian and law-abiding person; he has never taken revenge on anybody.”
日本語訳
「チャベスはベネズエラ軍出身で、几帳面で疲れを知らない人物である。私は彼の初めてのキューバ訪問以来、17年間にわたり彼を観察してきた。彼は非常に人道的で法を守る人物であり、誰かに復讐したことは一度もない」
解説
この言葉は、フィデル・カストロによるウゴ・チャベスに対する個人的かつ政治的評価を凝縮した賞賛の言葉である。チャベスはベネズエラの軍人出身でありながら、選挙を通じて大統領に就任し、「ボリバル革命」を掲げて社会主義路線を推進した政治指導者であった。カストロは、同じく反米・反新自由主義を掲げる盟友として、チャベスの誠実さと統治姿勢を高く評価していた。
「法を守り、人道的で、復讐しない」という記述は、チャベスが権力を握った後も私怨に走らず、報復的政治を避けたことを強調している。これは、しばしば暴力的・独裁的と非難される革命的指導者の一般的イメージとは対照的であり、チャベスの倫理的資質を際立たせる意図が込められている。また「几帳面で疲れを知らない」という描写からは、彼の国家再建にかける情熱と持続的努力への敬意が伝わる。
現代においてこの言葉は、政治的リーダーに必要な資質として「法的正当性」「寛容さ」「誠実さ」がいかに重要かを示す記録としての意義を持つ。カストロのこの発言は、革命と倫理、権力と道徳を結びつける理想像としてのチャベス像を提示し、現代の政治指導者像への反省と示唆を与える言葉である。
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