「双方が被った戦争の恐るべき苦しみを思い起こすとき、私たちは1945年以降ヨーロッパに築いてきた平和がいかに貴重であるかを認識します」

- 1926年4月21日~2022年9月8日
- イギリス出身
- イギリス女王
英文
“In remembering the appalling suffering of war on both sides, we recognise how precious is the peace we have built in Europe since 1945.”
日本語訳
「双方が被った戦争の恐るべき苦しみを思い起こすとき、私たちは1945年以降ヨーロッパに築いてきた平和がいかに貴重であるかを認識します」
解説
この言葉は、エリザベス2世が戦争記念式典や欧州関連の演説でしばしば述べてきた平和への信念の一端を示すものである。ここで語られているのは、第二次世界大戦の悲劇を決して忘れず、その記憶の上に築かれたヨーロッパの平和がいかに価値あるものかという深い認識である。
「双方の苦しみ」とは、連合国・枢軸国を問わず、戦争がもたらした死傷、離散、破壊のすべてを含意しており、一方的な勝利や正義ではなく、共通の苦悩に対する共感と記憶を重んじる姿勢が表れている。このような視点は、和解と国際協調を重視するエリザベス2世の演説に繰り返し見られる特徴である。
この言葉は現代において、戦争の記憶が風化しつつある時代に警鐘を鳴らす意味を持つ。平和は自然に維持されるものではなく、過去の犠牲を正しく記憶し続けることによってのみ守られる。エリザベス2世のこの発言は、歴史への敬意と未来への責任を同時に促す、重みある平和の訴えである。
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