「君主は、戦争の首謀者や扇動者を、国家の誓いの敵であり脅威として、死に処すべきです」

- 1533年9月7日~1603年3月24日
- イングランド出身
- イングランド女王
英文
“Monarchs ought to put to death the authors and instigators of war, as their sworn enemies and as dangers to their states.”
日本語訳
「君主は、戦争の首謀者や扇動者を、国家の誓いの敵であり脅威として、死に処すべきです」
解説
この言葉は、平和を守るべき君主の責任と戦争の非道性に対する強い非難を表している。エリザベス1世は、戦争を単なる政治的手段ではなく、国家の安定と民の命を脅かす最大の害悪と見なしていた。この言葉には、戦争を引き起こす者たちは国家と王権に対する裏切り者であり、その存在自体が排除されるべきであるという断固とした立場が示されている。
この発言は、彼女自身が幾度も戦争の危機と和平の選択に迫られてきた現実に裏打ちされている。エリザベスは外交や内政において、可能な限り戦争を回避し、必要ならば断固たる軍事行動も辞さぬが、無用な戦争には強く反対していた。したがって、戦争を煽る者を最も危険な存在と見なす視点は、彼女の治世を支える倫理的基盤とも言える。
現代においてもこの言葉は、戦争責任とリーダーシップの在り方を問う視点として重要である。国家の指導者や影響力を持つ者が、利己的動機で戦争を扇動することは、社会全体への背信行為に他ならない。真に国家を守るとは、武力を使うことではなく、無益な戦いを避ける叡智を行使することであるという、普遍的で力強い教訓がこの名言に込められている。
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