「地主やあらゆる種類の有力者、特に政治評議会の議員は、民衆に模範を示さなければならない。裕福な家庭の若者は自ら進んで兵役に就くべきである。二人息子がいるなら一人、少なくとも三人息子がいるなら一人は兵役に就く用意をしなければならない」

蔣介石(画像はイメージです)
蔣介石(画像はイメージです)
  • 1887年10月31日~1975年4月5日(87歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 軍人、政治家、中華民国総統

英文

”Landowners and influential men of all kinds, especially members of political councils, ought to set an example to the people. The young members of rich families should offer themselves for military service. If not one of two sons, at least one of three sons should be ready to do so.”

日本語訳

「地主やあらゆる種類の有力者、特に政治評議会の議員は、民衆に模範を示さなければならない。裕福な家庭の若者は自ら進んで兵役に就くべきである。二人息子がいるなら一人、少なくとも三人息子がいるなら一人は兵役に就く用意をしなければならない」

解説

この言葉は、蔣介石が社会的責任と兵役義務を結びつけた発言である。彼は特権階級や富裕層に対し、戦時において率先して犠牲を担うべきだと訴えた。特に若者が自発的に軍務に参加することは、階級を超えた国民の団結を示す象徴とされた。

歴史的背景として、日中戦争期の中国は総力戦の態勢を必要としていた。農民や労働者だけが兵役や負担を背負うのではなく、地主や政治的エリート層も責務を果たすことで、国家全体の士気と正当性を高める狙いがあった。蔣は、社会的模範を通じて国民に公平感を与え、国家防衛への広範な支持を得ようとしたのである。

現代においても、この言葉は特権階級の責任を考える上で意義深い。裕福な層や指導者が自ら犠牲や責務を担うことで、社会的信頼が高まり、共同体の結束が強まる。蔣介石の発言は、真のリーダーシップとは率先して模範を示すことであるという普遍的な教訓を含んでいるのである。

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