「私はグアテマラで、自分の資格を認定し、診療所を開き、アレルギー専門医になるという卑しい手段で非常に裕福になることができたかもしれない。しかし、それをすることは、私の中で葛藤する二つの『私』――社会主義者と旅人――への最もひどい裏切りとなるだろう」

チェ・ゲバラ
チェ・ゲバラの名言
  • 1928年6月14日~1967年10月9日
  • アルゼンチン出身
  • 革命家、医師、作家、政治家
  • キューバ革命を成功に導き、国際的な反帝国主義の象徴として知られている

英文

“I could become very rich in Guatemala but by the low method of ratifying my title, opening a clinic, and specialising in allergies. To do that would be the most horrible betrayal of the two ‘I’s’ struggling inside me: the socialist and the traveller.”

日本語訳

「私はグアテマラで、自分の資格を認定し、診療所を開き、アレルギー専門医になるという卑しい手段で非常に裕福になることができたかもしれない。しかし、それをすることは、私の中で葛藤する二つの『私』――社会主義者と旅人――への最もひどい裏切りとなるだろう」

解説

この言葉は、チェ・ゲバラが自らの理想と個人的な利益の間で葛藤する姿を赤裸々に語っている。一方には安定した職業と豊かな生活があり、他方には社会正義を追求する使命と冒険への衝動がある。この選択において彼は、自己の信念を貫くため、安定と富を捨てる道を選んだ。

ゲバラの「二つの『私』」という表現は、彼の多面的な人格を象徴している。医師として人々の健康を助けたいという願いと、社会的不平等を是正したいという革命家としての使命感が共存していた。また、旅を通じて得た現実の知見が、彼に社会主義への強い傾倒をもたらした。この言葉は、単なる個人的な成功に留まらず、より大きな目的のために生きるという選択の重みを物語っている。

現代において、この言葉は自己の価値観と現実の妥協の間で葛藤する多くの人々に響くものがある。例えば、社会貢献を目指しつつも、経済的安定を求める選択に迷う若者にとって、自分の信念を優先することの勇気を学ぶきっかけとなる。この言葉は、個人的な欲望や利益を超えて、人生の本当の目的を追求することの意義を改めて考えさせるものである。

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