「戦争とは、他の手段による国家政策の延長にすぎない」
- 1780年7月1日~1831年11月16日
- プロイセン王国(現ドイツ)出身
- 軍人、軍事理論家
- 著書『戦争論』で「戦争は他の手段をもってする政治の延長」と述べ、近代軍事学に大きな影響を与えた
英文
“War is regarded as nothing but the continuation of state policy with other means.”
日本語訳
「戦争とは、他の手段による国家政策の延長にすぎない」
解説
この言葉は、クラウゼヴィッツの主著『戦争論』の中でも最も有名な一節であり、戦争の本質を的確に表現している。彼は戦争を単なる暴力行為と捉えるのではなく、国家がその政策目標を達成するための一つの手段として位置づけている。この見解は、戦争を理性的な行為として理解することの重要性を強調するものである。
クラウゼヴィッツが活躍した19世紀初頭は、ナポレオン戦争やヨーロッパ各国の外交的駆け引きが繰り広げられた時代であった。この時代背景の中で、彼は戦争が単独で存在するものではなく、政治的意図や国家戦略と密接に結びついていることを認識していた。つまり、戦争は感情や偶発的な衝突によるものではなく、政治の延長線上で計画的に遂行されるものであると指摘している。
現代においても、この名言は有効性を持つ。たとえば、冷戦期の代理戦争や現代の経済制裁を伴う外交政策では、戦争が従来の武力行使を超えて、多様な形態で国家間の政策実現手段として機能していることが分かる。この言葉は、戦争を単なる暴力ではなく、目的を達成するための包括的な国家戦略の一部として捉えるべきだと改めて教えている。
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