「実際のところ、相手役の男性を少しは好きにならなければなりませんし、相手も同じです。愛を演じるなら、それを感じていなければなりません。それ以外の方法ではうまくいきません。でも、それを撮影の場を越えて持ち越すことはありません」

オードリー・ヘプバーンの名言
オードリー・ヘプバーンの名言
  • 1929年5月4日~1993年1月20日
  • ベルギー出身
  • 女優、人道活動家、ファッションアイコン
  • 『ローマの休日』でアカデミー主演女優賞を受賞し、その気品ある美しさと演技で世界的な人気を博した。晩年はユニセフ親善大使として世界各地の子どもたちを支援し、映画界と人道活動の両面で深い影響を残した。

英文

“Actually, you have to be a little bit in love with your leading man and vice versa. If you’re going to portray love, you have to feel it. You can’t do it any other way. But you don’t carry it beyond the set.”

日本語訳

「実際のところ、相手役の男性を少しは好きにならなければなりませんし、相手も同じです。愛を演じるなら、それを感じていなければなりません。それ以外の方法ではうまくいきません。でも、それを撮影の場を越えて持ち越すことはありません」

解説

この名言は、演技における感情の真実味とプロとしての一線の重要性を語っている。オードリー・ヘプバーンは数々のロマンス映画で観客の心をつかんできたが、その説得力のある演技の背景には、相手役との間に生まれる一時的な感情の共有が不可欠であるという実感があった。「感じなければ、演じることはできない」という一節には、演技を単なる技術ではなく、感性と共感による表現としてとらえる深い哲学が込められている。

一方で、彼女はその感情を「セットの外には持ち出さない」と明言しており、そこにはプロフェッショナリズムと私生活をしっかりと分ける冷静さがある。これは、感情の真実性と役者としての責任を両立させるための、ヘプバーンなりの美学でもある。感情に溺れず、しかし偽らないという姿勢が、彼女の演技に自然な輝きを与えていた理由の一つである。

この名言は現代にも通じる。仕事や創作の場で他者との深い共感が求められることが多いが、「感じること」と「境界を保つこと」のバランスが重要であると教えてくれる。本物の表現は心から生まれるが、現実の自分を守る理性もまた同じくらい大切であるという、演技にとどまらない普遍的なメッセージが含まれている名言である。

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