「二つの軍団が一瞬で互いに殲滅し得る日が来たなら、おそらくすべての文明国は恐怖におののき、軍隊を解散させるだろう」
- 1833年10月21日~1896年12月10日
- スウェーデン出身
- 発明家、化学者、実業家
- ダイナマイトを発明し、ノーベル賞を設立した
英文
”On the day when two army corps may mutually annihilate each other in a second, probably all civilized nations will recoil with horror and disband their troops.”
日本語訳
「二つの軍団が一瞬で互いに殲滅し得る日が来たなら、おそらくすべての文明国は恐怖におののき、軍隊を解散させるだろう」
解説
この名言は、技術の進歩による戦争の破壊的な現実と、それがもたらす人間社会への影響を鋭く見つめている。アルフレッド・ノーベルが爆発物の発明を通じて戦争技術に直接的な影響を与えた人物であることを考えると、この言葉は戦争の暴力性に対する彼自身の警鐘として捉えられる。戦争があまりに破壊的になったとき、人々がその無意味さを認識し、戦争そのものを放棄する契機となるかもしれないという希望が込められている。
この発言が出た時代背景には、19世紀の技術革新による軍事力の大幅な向上がある。近代戦争はより多くの犠牲を伴い、戦争の規模や影響力は過去のどの時代よりも広がっていた。ノーベルの言葉は、こうした状況下で戦争の非人道的な側面を批判し、戦争が人類の未来にとって不可避のものではないと示唆している。
現代において、この言葉は核兵器や先端軍事技術の使用に関する倫理的な問いを提起している。技術が進歩し続ける中で、文明国がその破壊力の先にある恐怖を認識し、平和を選択する可能性を示唆している。この名言は、軍縮や平和への努力を継続する重要性を再認識させるものであり、破壊の中にこそ未来の平和の可能性を見出すべきだと訴えている。
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