「真に行動する闘士として際立つのは、常に国民の中の一部にすぎない。そして彼らには、他の何百万もの同胞よりも多くが期待される。彼らにとって『私は信じる』という誓いだけでは不十分であり、『私は闘う』という誓約こそが求められるのだ」

アドルフ・ヒトラーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
アドルフ・ヒトラーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1889年4月20日~1945年4月30日
  • オーストリア=ハンガリー帝国出身
  • ナチス・ドイツの政治指導者

英文

”It shall always be only a fraction of the people who stand out as truly active fighters, and more is expected from them than from the millions of their fellow countrymen. For them, the mere pledge of ‘I believe’ is not enough, but rather the oath: ‘I fight!’”

日本語訳

「真に行動する闘士として際立つのは、常に国民の中の一部にすぎない。そして彼らには、他の何百万もの同胞よりも多くが期待される。彼らにとって『私は信じる』という誓いだけでは不十分であり、『私は闘う』という誓約こそが求められるのだ」

解説

この発言は、ナチズムにおける行動主義の美学と精鋭主義的価値観を如実に示すものである。ヒトラーは、単なる思想の同調ではなく、実際に行動し、自己を犠牲にしてでも体制のために戦う者こそが真の信奉者であると強調した。これは、ナチ党の運動が少数精鋭の「闘士」たちによって始まり、拡大していったという神話的な自己認識とも結びついている。

「I believe(私は信じる)」という表現は、受動的な信仰や賛同を表すのに対し、「I fight(私は闘う)」は行動を伴う積極的参加、さらには戦闘的忠誠を意味する。この対比によって、ヒトラーは大衆に向けて、ただの支持ではなく、自己を体制に捧げるような献身的行動を促した。そのため、この思想はヒトラーユーゲントや親衛隊など、徹底的な訓練と忠誠を求める組織の精神的土台ともなった

現代においても、このような「行動こそが信仰である」とする思想は、極端な政治運動や過激主義において共通して見られる傾向であり、個人の自由や内面の信条が強制される危険性をはらんでいる。民主社会においては、信じる自由と行動の自由の間に明確な線引きがあることが重要であり、それを曖昧にする発言は常に警戒されねばならない

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