「もしカンザスに本物の『自由州派民主党員』が一人でも生きていると判明したならば、その人を捕まえて剥製にし、その皮を保存するのが良いかもしれない。まもなく絶滅するであろうその種類の民主党員の興味深い標本として」
- 1809年2月12日~1865年4月15日
- アメリカ出身
- 政治家、弁護士
- 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した
英文
”If there should prove to be one real, living Free State Democrat in Kansas, I suggest that it might be well to catch him and stuff and preserve his skin as an interesting specimen of that soon-to-be-extinct variety of the genus Democrat.”
日本語訳
「もしカンザスに本物の『自由州派民主党員』が一人でも生きていると判明したならば、その人を捕まえて剥製にし、その皮を保存するのが良いかもしれない。まもなく絶滅するであろうその種類の民主党員の興味深い標本として」
解説
この発言は、皮肉とユーモアを交えながら、カンザス・ネブラスカ法(1854年)やその影響を批判している。当時、民主党内では奴隷制度に関する意見の分裂が起きており、「自由州派民主党員」と呼ばれる奴隷制度に反対する立場の人々は少数派となりつつあった。リンカーンは、その立場を取る人々がほぼ絶滅状態であることを皮肉を込めて指摘している。
「捕まえて剥製にする」という比喩は、このような民主党員がいかに稀少で、現実的に存在しないに等しいかを強調している。この発言は、カンザスでの奴隷制度拡大をめぐる議論と、民主党の内部矛盾を風刺したものだと解釈される。
現代において、この名言は、ユーモアを用いて鋭い政治的批評を行う手法としての価値がある。また、少数派の立場や意見がどのように扱われるかを考える際の一例としても興味深い。リンカーンの発言は、政治的ユーモアを通じて社会の矛盾を浮き彫りにし、重要な議論を喚起する力を持っている。
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