「我々は自由人として生き、呼吸できる国家を持つべきであり、そこでは我々自身の理念と文化に従って発展し、イスラムの社会正義の原則が自由に実践され得るべきである」

- 1876年12月25日~1948年9月11日(71歳没)
- パキスタン出身
- 政治家、弁護士、パキスタン建国の父、初代総督
英文
”We should have a State in which we could live and breathe as free men and which we could develop according to our own lights and culture and where principles of Islamic social justice could find free play.”
日本語訳
「我々は自由人として生き、呼吸できる国家を持つべきであり、そこでは我々自身の理念と文化に従って発展し、イスラムの社会正義の原則が自由に実践され得るべきである」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉は、ジンナーがパキスタン建国の根本理念を示した発言である。彼は、ムスリムが多数派の中で埋没するのではなく、自らの文化と価値観に基づいて社会を築ける国家の必要性を強調した。特に「イスラムの社会正義の原則」とは、平等・相互扶助・弱者保護などの倫理的価値を指し、これを国家の基本に据えることで、単なる独立ではなく新しい社会秩序の構築を目指していた。
歴史的背景として、この発言は「二民族理論」に基づいている。すなわち、ヒンドゥーとムスリムは歴史的・文化的に異なる共同体であり、ムスリムは自らの伝統を守りながら発展できる独立国家を必要とした。ジンナーは、この国家が単なる領土の獲得ではなく、自由と文化的独自性を保障する場であるべきだと訴えていた。
現代においても、この言葉は宗教や文化に基づいた国家アイデンティティの問題を考える上で意義深い。多文化社会においては多数派に同化するのではなく、それぞれの共同体が自らの価値観を尊重されながら共存できる制度設計が求められる。ジンナーの言葉は、自由と文化的自立、そして社会正義の調和を国家建設の柱とすべきだという普遍的な教訓を示している。
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