「宗教は人々に奉仕するために意見を表明する権利を持つ。しかし創造において神は私たちを自由にされた。ゆえに人の人生に霊的に干渉することはできない」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“Religion has the right to express its opinion in the service of the people, but God in creation has set us free: it is not possible to interfere spiritually in the life of a person.”

日本語訳

「宗教は人々に奉仕するために意見を表明する権利を持つ。しかし創造において神は私たちを自由にされた。ゆえに人の人生に霊的に干渉することはできない」

解説

この言葉は、宗教の使命と人間の自由の調和を強調している。宗教は公共の場で意見を述べ、人々に奉仕する責務を持つが、それは強制ではなく自由を前提としたものである。神が創造の時点で人間に与えた自由を尊重する以上、宗教は個人の良心や人生の選択に無理に介入すべきではないという姿勢を示している。

背景には、歴史的に宗教が信徒の生活や社会全体に過度に干渉し、時に抑圧や支配につながった事例がある。教皇はそのような過ちを踏まえ、信仰は自由な応答であって強制ではないという点を明確にしている。これは現代社会における信教の自由や人権の尊重とも一致する考え方である。

この名言は、宗教と社会の関係を考えるうえで普遍的な指針となる。宗教は倫理的な指針や共同体の支えを提供できるが、それを個人の自由を侵害する形で押し付けてはならない。一方で、個人も宗教的な声を公共の一部として受け止め、対話を通じて社会をより良くする責任がある。この言葉は、信仰と自由の共存を目指す現代において重要なメッセージである。

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