「戦闘とは人間が没頭できる最も壮大な競争である。それは最良のものを引き出し、最も卑しいものを取り除く。戦闘において人は皆恐れる。臆病者とは、恐怖が義務感に勝ってしまう者のことだ。義務こそが男らしさの本質である」

- 1885年11月11日~1945年12月21日
- アメリカ合衆国出身
- 軍人、「アメリカ陸軍の将軍」
英文
”Battle is the most magnificent competition in which a human being can indulge. It brings out all that is best; it removes all that is base. All men are afraid in battle. The coward is the one who lets his fear overcome his sense of duty. Duty is the essence of manhood.”
日本語訳
「戦闘とは人間が没頭できる最も壮大な競争である。それは最良のものを引き出し、最も卑しいものを取り除く。戦闘において人は皆恐れる。臆病者とは、恐怖が義務感に勝ってしまう者のことだ。義務こそが男らしさの本質である」
解説
この言葉は、パットンの戦争観と人間観を鮮明に示している。戦闘は破壊であると同時に、人間の持つ勇気・忠誠心・献身といった最良の性質を引き出す試練であると彼は捉えた。恐怖を抱くこと自体は自然であるが、それに屈して義務を果たせない者を臆病者と定義し、義務を貫く精神こそ人間の本質と強調している。
第二次世界大戦におけるパットンの指導は、兵士に恐怖を否定させるのではなく、恐怖を超えて任務を遂行させることにあった。戦闘という極限状況において、義務感を軸に恐怖を克服することが、兵士の士気と軍の結束を支えると理解していたのである。彼の言葉は、戦争を単なる殺戮ではなく、人間性を試す最高の競技として位置づける特徴的な軍人哲学を表している。
現代においても、この思想は比喩的に応用できる。人生や仕事の困難を「戦い」と見なすとき、人は恐怖や不安を抱くが、それを乗り越えて責任や使命を果たすことで成長できる。恐怖を義務感によって制御する姿勢は、戦場に限らず社会や個人の挑戦においても有効な教訓である。
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