「傲慢は偉大な再生可能資源の一つである」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Hubris is one of the great renewable resources.”

日本語訳

「傲慢は偉大な再生可能資源の一つである」

解説

この名言は、人間の傲慢さ(hubris)が絶えることのない性質を持ち、まるで再生可能エネルギーのように常に供給され続けることを風刺的に述べている。環境問題の文脈でよく聞く「再生可能資源」という語を皮肉的に借用し、人間の過剰な自信や思い上がりは尽きることがないという皮肉を込めている。

この言葉は、政治家、企業家、思想家、科学者、軍人などが自らの力を過信し破滅に向かう歴史の繰り返しを連想させる。古代ギリシア悲劇でも「ヒュブリス(傲慢)」はしばしば神の怒りを招く行為とされていたように、人間の傲慢はしばしば破滅の前兆である。それにもかかわらず、時代が変わっても傲慢は新たな形で常に再生されるというのがこの皮肉の核心である。

現代においても、テクノロジーの過信や政治的独善、SNSにおける自己誇示など、人間社会の随所に傲慢さが再生産されている実例がある。この言葉は、私たち自身が陥りがちな過信と無自覚な優越感を省みるきっかけともなる。再生可能であることが良いことであるかのような前提を逆手に取り、傲慢の持続的供給こそが人間の根源的な課題であると示唆しているのである。

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