「慈悲と愛と憐れみの宿るところ、そこに神もまた宿る」

- 1757年11月28日~1827年8月12日(69歳没)
- イギリス出身
- 詩人、画家、銅版画職人、神秘主義思想家
英文
”Where mercy, love, and pity dwell, there God is dwelling too.”
日本語訳
「慈悲と愛と憐れみの宿るところ、そこに神もまた宿る」
解説
この言葉は、神の存在を特定の宗教施設や儀式に限定せず、人間の徳そのものに見出すというブレイクの信念を表している。慈悲・愛・憐れみといった感情や行為は、単なる道徳的徳目ではなく、神性の顕現であるとされる。つまり、神は外的権威の中にではなく、日常の人間的な関わりの中に存在するという思想である。
この発想は、18世紀末から19世紀初頭の制度的宗教への批判とも結びつく。当時のイギリス国教会は形式主義や権威主義に傾きがちであったが、ブレイクは真の宗教的精神は人間同士の思いやりや慈悲の中にあると考えた。彼にとって神は抽象的な存在ではなく、人間の愛と憐れみの実践を通じて現れるものであった。
現代においても、この名言は普遍的なメッセージを持つ。宗教的背景を超えて、人間の優しさや思いやりのある場所こそが「神の宿る場」であると理解できる。社会的対立や分断が深まる時代にあっても、この言葉は、愛と慈悲の実践こそが人間をつなぎ、神聖さを現す道であると力強く示している。
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