「キューバはベトナムに顧問団を派遣したことはない。あそこの軍は、自らの戦争をどう遂行するかを非常によく理解していた」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“Cuba never had advisors in Vietnam. The military there knew very well how to conduct their war.”
日本語訳
「キューバはベトナムに顧問団を派遣したことはない。あそこの軍は、自らの戦争をどう遂行するかを非常によく理解していた」
解説
この言葉は、キューバとベトナムの関係、および両国の独立した戦争戦略に関するフィデル・カストロの立場を明確にする発言である。カストロは、キューバが反帝国主義の連帯を掲げる一方で、他国の主権や軍事戦略には干渉しないという原則を貫いたことを強調している。特にアメリカとの戦争という共通の敵を持つ中で、ベトナムは自主独立の精神を強く持った国家であり、その軍は自らの手で戦い抜いたという敬意が込められている。
またこの発言は、冷戦期におけるソ連や中国などの「兄弟社会主義国」に見られた過剰な介入とは一線を画すキューバの外交姿勢も反映している。カストロにとって、真の国際連帯とは支配や指導ではなく、尊重と支援に基づく対等な関係でなければならない。ベトナム戦争において、キューバが「顧問団を送らなかった」ことは、その誠実な外交哲学の証として語られている。
この言葉は現代においても、国際連帯と内政不干渉のバランス、そして他国の闘争に対する敬意をどのように表すべきかという問題を考える上で重要な示唆を含む。カストロのこの発言は、援助と支配を混同せず、他国の主体性を尊重するという国際主義のあり方を示すものであり、国家間の誠実な協力の模範となるものである。
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