「考える力のある者なら誰でも、次の戦争について考えるとき、自殺について考えるのと同じように感じるはずです」

- 1884年10月11日~1962年11月7日
- アメリカ合衆国出身
- 大統領夫人(ファーストレディ)、人権活動家、外交官、作家
英文
“Anyone who thinks must think of the next war as they would of suicide.”
日本語訳
「考える力のある者なら誰でも、次の戦争について考えるとき、自殺について考えるのと同じように感じるはずです」
解説
この名言は、戦争の破壊性と人類全体への危険を、極限的かつ個人的な悲劇である「自殺」に重ねて強烈に表現した言葉である。ここでの「考える者」とは、単に知識を持つ人ではなく、理性と良心を持ち、未来を真剣に見つめることのできる人間を指す。戦争はもはや国家同士の対立ではなく、文明全体を破滅に導く自滅行為であるという認識が、この言葉には込められている。
エレノア・ルーズベルトは、第一次・第二次世界大戦という人類の惨禍を直接経験し、さらに国際連合の人権委員長として世界平和に尽力した人物である。彼女は戦争の現実を知る立場にあり、その残酷さと無意味さを深く理解していた。この名言は、単なる平和主義ではなく、戦争という手段そのものを人類の理性に反するものとして根本から否定する姿勢を示している。
現代においても、核兵器や無人兵器といった新たな破壊手段が存在する中で、この言葉はますます重みを増している。国家の利益や正義の名の下に戦争を正当化する風潮に対し、この名言は「理性と想像力を持つならば、それは人類の破滅に他ならない」と断じる。戦争は問題解決ではなく、人類全体の自殺行為であるという厳しい真実を、静かにしかし決然と訴える言葉である。
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