「フランスは戦いに敗れたが、戦争には敗れていない」

- 1890年11月22日~1970年11月9日
- フランス出身
- 軍人、政治家、第18代フランス大統領
- 第二次世界大戦中に自由フランスを主導し、戦後はフランス第五共和政を樹立。大統領として強力な指導力を発揮し、植民地政策の転換や独自の外交路線を推進した。近代フランスの象徴的指導者として知られている。
英文
“France has lost the battle but she has not lost the war.”
日本語訳
「フランスは戦いに敗れたが、戦争には敗れていない」
解説
この名言は、1940年6月18日、シャルル・ド・ゴールがロンドンから発した「自由フランス放送」における歴史的演説の一節であり、第二次世界大戦中における最も象徴的な言葉のひとつである。ナチス・ドイツに降伏しようとしていたヴィシー政府に抗い、フランスの抵抗と再起の可能性を国民に訴えたこの言葉は、まさに絶望の中に希望を打ち立てるものであった。
当時のフランスは、軍事的に敗北し、政府も崩壊寸前であったが、ド・ゴールは「戦争の勝敗は国家の意志と継続力にかかっている」という確信のもと、自由フランス運動を開始する。この名言は、単なる軍事的反攻ではなく、国民精神と国家の尊厳を呼び覚ますための決意の表明であり、象徴的な再出発の宣言でもあった。
現代においても、この言葉は一時的な敗北に直面した個人や組織、国家にとって、「まだ終わっていない」という再起の力強いメッセージとなりうる。真の敗北とは外的な損失ではなく、内なる意志が尽きたときに訪れる。この名言は、困難の中にあっても決してあきらめず、自らの尊厳と希望を保つことの大切さを、歴史に刻まれた言葉として今日に伝えている。
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