マザー・テレサ「私は、裕福な人々が金で得られるものを、貧しい人々に愛で与えようと努めています。いいえ、千ポンドもらってもハンセン病患者に触れることはしないでしょう。しかし、神の愛のためなら、喜んで彼らを癒します」
- 1910年8月26日~1997年9月5日
- アルバニア系
- カトリックの修道女で聖人
- インドのカルカッタで「神の愛の宣教者会」を設立し、貧困層や病人、孤児への支援活動を通じてノーベル平和賞を受賞した
英文
“I try to give to the poor people for love what the rich could get for money. No, I wouldn’t touch a leper for a thousand pounds; yet I willingly cure him for the love of God.”
日本語訳
「私は、裕福な人々が金で得られるものを、貧しい人々に愛で与えようと努めています。いいえ、千ポンドもらってもハンセン病患者に触れることはしないでしょう。しかし、神の愛のためなら、喜んで彼らを癒します」
最初に
この名言は、マザー・テレサが物質的な報酬ではなく、神の愛のために奉仕する姿勢を示している。彼女は、裕福な人々が金銭で得られるものを、貧しい人々には無償の愛で与えることに意義を見出していた。また、物質的な報酬ではなく、神への献身と愛によって、困難な奉仕を行う意志を表明している。
解説
マザー・テレサは、人生を通じて貧しい人々や病気に苦しむ人々に奉仕してきたが、彼女の動機は決して金銭的な報酬ではなかった。彼女は、愛をもって行う奉仕が物質的なものよりもはるかに価値があると信じていた。「裕福な人々が金で得られるものを、貧しい人々に愛で与えよう」という表現は、彼女の信念が物質的な支援を超えて、精神的な奉仕にあることを示している。裕福な人々は金銭でサービスを受けられるかもしれないが、貧しい人々は愛と共感をもってしかその支援を受けられないという考えである。
「千ポンドもらってもハンセン病患者に触れることはしないでしょう」という部分では、物質的な報酬に対する彼女の無関心が表れている。彼女にとって、金銭的な利益は奉仕の動機にはならず、神の愛を広めることが本当の使命であった。ハンセン病(かつては「らい病」と呼ばれた)は、多くの社会で偏見や恐れの対象であったが、マザー・テレサはそのような患者に対しても恐れずに接し、愛をもって彼らを助けることを重要視していた。
「神の愛のためなら、喜んで彼らを癒します」という言葉は、マザー・テレサがどれだけ神への献身と愛を大切にしていたかを表している。物質的な報酬や世俗的な評価ではなく、神への奉仕という高次の目的が、彼女の行動の源泉であった。彼女にとって、神の愛に基づく奉仕は、どんな困難な仕事でも喜んで引き受ける理由となった。
この名言は、物質的な価値観に囚われず、他者に対して無償の愛をもって奉仕することの大切さを強調している。マザー・テレサは、愛を動機にした奉仕が、どれだけ力強く、そして意義深いものであるかを生涯を通じて示してきた。
結論
マザー・テレサのこの名言は、物質的な報酬ではなく、神への愛と献身によって他者に奉仕することの大切さを強調している。彼女は、裕福な人々が金銭で得られるものを、貧しい人々には愛と共感で提供しようと努めていた。物質的な報酬に囚われず、神の愛をもって奉仕することが、どんな困難な状況でも価値ある行動となるというメッセージを伝えている。