「私は貧しい人々に、愛をもってお金持ちが金銭で得られるものを与えようと努めています。いいえ、千ポンドもらってもハンセン病患者に触れないでしょう。でも、神の愛のために喜んで彼を癒します」
![マザー・テレサ](https://note.lv73.net/wp-content/uploads/2024/10/President_Ronald_Reagan_presents_Mother_Teresa_with_the_Medal_of_Freedom_at_a_White_House_Ceremony_in_the_Rose_Garden-512.webp)
- 1910年8月26日~1997年9月5日
- オスマン帝国(北マケドニア)出身
- カトリックの修道女で聖人
- インドで「神の愛の宣教者会」を設立し、貧困層や病人、孤児への支援活動を通じてノーベル平和賞を受賞した
英文
“I try to give to the poor people for love what the rich could get for money. No, I wouldn’t touch a leper for a thousand pounds; yet I willingly cure him for the love of God.”
日本語訳
「私は貧しい人々に、愛をもってお金持ちが金銭で得られるものを与えようと努めています。いいえ、千ポンドもらってもハンセン病患者に触れないでしょう。でも、神の愛のために喜んで彼を癒します」
解説
この名言は、マザー・テレサの奉仕活動における信仰と献身の深さを示している。彼女は、自分が行うすべての行動が神の愛に基づいていることを強調している。お金や報酬を得るために行うのではなく、無償の愛からくる動機で貧しい人々や病に苦しむ人々に手を差し伸べていた。この姿勢は、彼女の活動が単なる慈善事業ではなく、深い精神的な献身と神への奉仕であったことを表している。物質的な報酬は彼女にとって無意味であり、むしろ神の愛を広めることが何よりも重要だったのだ。
「千ポンドもらっても触れない」という表現は、現代の人間の自然な感情を反映している。多くの人は、伝染病にかかっている人や社会的に避けられている人々に対して恐れや嫌悪感を抱くことがある。しかし、マザー・テレサはその恐れを乗り越えて、神の愛のために彼らに触れ、癒しを与えた。彼女にとって、人間の価値は物質的な条件や健康状態に左右されるものではなく、すべての人が神に愛される存在であり、尊重されるべきだと考えていた。彼女の信仰は、最も困難な状況でも愛と思いやりを実践する原動力となっていた。
この言葉は、現代においても多くの教訓を与えてくれる。私たちはしばしば、困難な状況にある人々を支援する際に、物質的な報酬や条件を考えてしまうことがある。しかし、マザー・テレサのように、無償の愛と奉仕の心を持つことで、私たちの行動はより意味深く、社会にポジティブな影響を与えることができる。金銭的な価値だけでなく、愛や思いやりを優先することが、人間としての本質的な価値を示す行動につながる。
具体例としては、医療従事者や介護職の人々が愛を持って患者に接する姿勢が挙げられる。多くの医療従事者は、単に給料のために働くのではなく、患者に癒しと安心を提供するために心を込めてケアを行っている。また、ボランティア活動に参加する人々も、報酬ではなく他者への思いやりと奉仕の精神を持って行動している。これらの行動は、マザー・テレサの言葉を実践する形であり、無償の愛が人々をつなぎ、癒す力を持つことを示している。
この名言は、私たちが自分の行動にどのような動機を持つべきかを考えさせる。物質的な利益だけでなく、他者への愛と奉仕の心が行動の背後にあるとき、その行動は人々の心に深く届く。マザー・テレサは、どれだけ困難な状況であっても、神の愛を信じて行動し続けた。その姿勢は、私たちに愛と信仰の力を思い出させ、自分自身も無償の愛を持って他者に接することの大切さを教えてくれる。愛は計算や条件を超えて、真に人々を結びつける力を持つのだ。
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