「私は自然の中で救済を感じたことはない。私は何よりも都市を愛している」
- 1475年3月6日~1564年2月18日
- フィレンツェ共和国(現イタリア)出身
- 彫刻家、画家、建築家、詩人
- 『ダビデ像』や『ピエタ』、『システィーナ礼拝堂の天井画』など、ルネサンス芸術を代表する傑作を数多く制作した
英文
“I have never felt salvation in nature. I love cities above all.”
日本語訳
「私は自然の中で救済を感じたことはない。私は何よりも都市を愛している」
解説
この言葉は、ミケランジェロが自然よりも都市、特に人間の手によって創り出された文化や構造に深い愛着を抱いていたことを表している。ルネサンス期の都市は、芸術と建築の中心地であり、彼のような芸術家にとって創作のインスピレーションを与える舞台だった。「自然ではなく都市を愛する」という表現は、彼の美学が人間の創造力による秩序や構築美に根ざしていたことを示唆している。
ミケランジェロの主要な活動はフィレンツェやローマといった都市で行われた。彼の彫刻や建築作品、例えばサン・ピエトロ大聖堂の設計や「ダビデ」は、都市空間の中でこそその価値が最大限に発揮されるものである。都市は彼にとって、芸術の可能性を広げ、人間の能力を最大限に引き出す場であり、神聖と人間性の交錯する舞台だった。
この言葉は現代においても意義深いものである。自然と都市の対立がしばしば議論される中、都市が持つ創造的な力や文化的意義を再評価するきっかけを与えてくれる。自然から離れた人工的な環境であっても、人間が築き上げたものの中に救済や価値を見出すことができるという視点は、現代の都市生活に生きる私たちに新たな洞察を与える。ミケランジェロのこの言葉は、都市がもたらす美と可能性を愛し、それに貢献する姿勢を象徴している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い