「そこには千種類もの木々があり、それぞれに果実が実っている。しかし、それらを知らない自分が世界で最も不幸な人間のように感じる。というのも、それらすべてが価値あるものであると確信しているからだ。私はそれらの標本と土地の標本を持ち帰る」
- 1451年8月25日から10月31日~1506年5月20日
- ジェノヴァ共和国(現イタリア)出身
- 探検家、航海者
- 1492年の航海でアメリカ大陸への到達を果たし、「新世界」の発見者として知られている
英文
“There are trees of a thousand sorts, and all have their several fruits; and I feel the most unhappy man in the world not to know them, for I am well assured that they are all valuable. I bring home specimens of them, and also of the land”
日本語訳
「そこには千種類もの木々があり、それぞれに果実が実っている。しかし、それらを知らない自分が世界で最も不幸な人間のように感じる。というのも、それらすべてが価値あるものであると確信しているからだ。私はそれらの標本と土地の標本を持ち帰る」
解説
この言葉は、クリストファー・コロンブスが新大陸で発見した豊かな自然に対する感嘆と、それを理解できないことへのもどかしさを表している。「千種類もの木々」や「それぞれの果実」といった表現は、新大陸の自然がいかに多様で豊かであったかを具体的に伝える。一方で、それらを即座に理解し得ない自らの無知を「不幸」と述べており、異文化や未知の世界に対する複雑な感情がうかがえる。
コロンブスの時代、ヨーロッパでは新しい資源や貴重品を探し求める動きが活発であり、特に植物や鉱物といった自然の産物が富をもたらすものとして注目されていた。この記録に見られる標本採取の行為は、ヨーロッパに持ち帰り、学者や王室に報告するための重要な任務の一環だった。同時に、この行動は新しい土地の自然資源を商業的に利用する始まりでもあった。
現代の視点から見ると、この名言は自然に対する好奇心と、その価値を見極める責任について考えさせる。今日、標本採取や自然研究は持続可能性や環境保護と密接に結びついている。コロンブスの言葉は、未知の自然を尊重しながらその価値を探ることの重要性を示唆しており、現代における科学的探求や環境倫理の議論に通じるテーマを含んでいる。
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