「食事を終えた後、私は上陸し、唯一見つけた住居を調べたが、中に人の姿はなかった。我々の接近に恐怖を感じて人々が逃げ去ったのだと確信した。というのも、その家は完全に生活用品で整えられていたからだ」

クリストファー・コロンブス
クリストファー・コロンブスの名言
  • 1451年8月25日から10月31日~1506年5月20日
  • ジェノヴァ共和国(現イタリア)出身
  • 探検家、航海者
  • 1492年の航海でアメリカ大陸への到達を果たし、「新世界」の発見者として知られている

英文

“After having dispatched a meal, I went ashore, and found no habitation save a single house, and that without an occupant; we had no doubt that the people had fled in terror at our approach, as the house was completely furnished”

日本語訳

「食事を終えた後、私は上陸し、唯一見つけた住居を調べたが、中に人の姿はなかった。我々の接近に恐怖を感じて人々が逃げ去ったのだと確信した。というのも、その家は完全に生活用品で整えられていたからだ」

解説

この言葉は、クリストファー・コロンブスが新大陸で遭遇した先住民との最初期の接触に関する記述である。「唯一見つけた住居」や「完全に生活用品で整えられていた」という記述は、彼が初めて触れる異文化の生活様式を観察しようとしていたことを示している。しかし同時に、彼らが恐怖によって住まいを捨てざるを得なかった状況を物語っている。

コロンブスの上陸は、先住民にとって未知の異国人との突然の遭遇を意味した。彼らが「逃げ去った」という記述は、ヨーロッパ人の到来が新大陸の住民に与えた心理的衝撃の一端を表している。このような場面は、単なる文化的な出会いではなく、後の植民地化の過程における恐怖と支配の兆候を垣間見せるものでもある。

現代において、この記録は異文化交流における力関係の不均衡や、その影響について考える材料を提供する。「恐怖」に基づく交流は長期的な信頼を築くことができないという点は、今日の国際関係や多文化共生の中でも重要な教訓である。この名言は、歴史の中で繰り返されてきた不平等な出会いの問題を反映しつつ、異文化間の理解や尊重の重要性を思い起こさせる。

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