「聖人たちが至福と神の恩寵をより豊かに享受するために、彼らは地獄での罪人の罰を見ることを許されている」
- 1225年頃~1274年3月7日
- シチリア王国(イタリア)出身
- 神学者、哲学者
- スコラ学の代表的存在であり、代表作『神学大全』を通じて、カトリック教会の教義と理性の関係を体系化した
英文
“That the saints may enjoy their beatitude and the grace of God more abundantly they are permitted to see the punishment of the damned in hell.”
日本語訳
「聖人たちが至福と神の恩寵をより豊かに享受するために、彼らは地獄での罪人の罰を見ることを許されている」
解説
この言葉は、アクィナスが聖人たちの祝福と神の恩寵の理解について述べたものである。彼は、聖人が地獄における罪人の罰を目にすることで、自身の救いと神の恵みの深さをより強く感じ取ることができると考えた。この視点は、地獄での罰の観察を通して、聖人が神の公正と慈愛に対する感謝の念を深め、至福の状態をより豊かに享受するという考え方を表している。
現代では、この考えは救いの価値と公正の理解として捉えることができる。地獄にいる者たちの苦しみを見ることは、救いを得た者たちにとって自らの恵みを一層強く意識する要因となり、また、神の公正と慈愛の意義を深く理解する機会とされる。このような考え方は、救いと罰、恩寵と公正の関係を再認識するきっかけともなり、神学的な視点における複雑な人間性の理解を示している。
日常生活においても、この教えは恩恵や恵まれた状況への感謝を呼び起こす要素となりうる。自らの幸運や恵みに感謝するとき、他者の困難や試練を見ることで、その恩恵がどれだけ貴重であるかを実感することがある。恩寵に対する感謝や、公正な判断への意識を持つことで、自己と他者への理解が深まり、より良い行動への促しとなる。
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