「道徳学は正義についてよりも友情について論じるとき、より有意義に役立つ」

トマス・アクィナス
トマス・アクィナスの名言
  • 1225年頃~1274年3月7日
  • シチリア王国(イタリア)出身
  • 神学者、哲学者
  • スコラ学の代表的存在であり、代表作『神学大全』を通じて、カトリック教会の教義と理性の関係を体系化した

英文

“Moral science is better occupied when treating of friendship than of justice.”

日本語訳

「道徳学は正義についてよりも友情について論じるとき、より有意義に役立つ」

解説

この言葉は、アクィナスが道徳学の中で友情の重要性を強調したものである。彼は、正義の議論も重要だが、友情がもたらす価値や幸福について考えることの方が、道徳学にとってより有意義だと考えた。友情は人間関係の根本にあり、他者への思いやりや共感を育むものであるため、友情についての理解を深めることが、道徳的な生き方にとって極めて重要とされている。

現代においても、友情や共感は個人の幸福や社会的な調和に欠かせない要素として重視されている。正義は法や制度を通じて社会に秩序をもたらすが、友情は人と人とのつながりを深め、心の安定や支えとなる。アクィナスの言葉は、友情が持つ人間関係の根底としての価値を再確認し、それが道徳的な行動の源泉となることを示している。

日常生活においても、この教えは人間関係の重要性を認識するための指針となる。たとえば、他者とのつながりや友情を育むことで、人生の困難を支え合い、豊かで充実した生活を築くことができる。友情に焦点を当てることで、共感や優しさに満ちた道徳的な生き方が可能となり、結果的に社会全体の調和も促進される。

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