「信仰の真理は、科学的知識を持たないカトリック信者が、科学的検証で誤りとされるものを教義として提示する場合、異教徒の嘲笑の的となる」

トマス・アクィナス
トマス・アクィナスの名言
  • 1225年頃~1274年3月7日
  • シチリア王国(イタリア)出身
  • 神学者、哲学者
  • スコラ学の代表的存在であり、代表作『神学大全』を通じて、カトリック教会の教義と理性の関係を体系化した

英文

“The truth of our faith becomes a matter of ridicule among the infidels if any Catholic, not gifted with the necessary scientific learning, presents as dogma what scientific scrutiny shows to be false.”

日本語訳

「信仰の真理は、科学的知識を持たないカトリック信者が、科学的検証で誤りとされるものを教義として提示する場合、異教徒の嘲笑の的となる」

解説

この言葉は、アクィナスが信仰と科学の関係について述べたものである。彼は、科学的に誤りとされることを無知なまま教義として主張することは、信仰の信頼性を損ない、異教徒からの嘲笑を招くと考えた。つまり、信仰と科学は対立するものではなく、むしろ両立し補完し合うべきであるという姿勢を示している。

現代においても、信仰と科学のバランスは多くの議論を呼んでいる。科学がもたらす知識や事実に目を閉ざすことなく、それを踏まえた上で信仰を語ることで、信仰の説得力が高まる。アクィナスのこの教えは、信仰が科学に対抗するものではなく、真実を求めるための補完的な視点であることを示している。

日常生活においても、この考えは謙虚な学びと開かれた態度の大切さを示唆している。信仰に基づく意見や信念が科学的事実に基づいている場合、他者にとっても受け入れやすくなる。また、信仰の表現においても、学び続ける姿勢を持つことが重要であり、知識と信仰の調和が、より広範な理解と尊敬を得る基盤となる。

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