「妻子を持つ者は運命に人質を差し出したようなものである。彼らは、善事にも悪事にも関わる大きな企てにとって妨げとなる」

フランシス・ベーコン
フランシス・ベーコンの名言
  • 1561年1月22日~1626年4月9日
  • イングランド出身
  • 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
  • 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた

英文

“He that hath wife and children hath given hostages to fortune; for they are impediments to great enterprises, either of virtue or mischief.”

日本語訳

「妻子を持つ者は運命に人質を差し出したようなものである。彼らは、善事にも悪事にも関わる大きな企てにとって妨げとなる」

解説

フランシス・ベーコンのこの言葉は、家庭を持つことが自由な行動を制約し、大きな挑戦や冒険への障害になる可能性があるという現実的な見解を示している。彼は、妻子がいることで、その安全と幸福を守る責任を負うために、個人の大きな決断やリスクのある行動が制約されると考えた。家族を持つことが安定や支えとなる一方で、時に野心や大胆な行動を妨げる要因にもなり得るという教訓が含まれている。

ベーコンが指摘するのは、家庭を持つことで善行も悪行も慎重にならざるを得ないという点である。たとえば、家族を持たない人がリスクを伴う事業や社会的な活動に没頭できる一方、家族を持つ者はその行動が家族に影響を与えることを常に意識し、安易に危険を冒さないようになる。家族の存在が、社会的責任や自己抑制を促す反面、ある種の挑戦や自由を制限する側面もあるとベーコンは考えた。

現代においても、この言葉は家庭を持つことの責任と、個人の自由や野心とのバランスを考えさせる教訓となる。家族を持つことで得られる喜びや安定がある一方で、大きなリスクを伴う挑戦や、自由な生き方に対する制約もまた生じる。ベーコンの言葉は、家庭を持つ者が持つ責任や制約を理解し、それに応じた決断を行うことが大切であるという現実的な教えを伝えている。

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