「心が動き出すきっかけは、広く巡り歩くことによって得られる利益である」

- 1830年9月20日~1859年11月21日
- 日本(江戸時代・長州藩)出身
- 思想家、教育者、尊王攘夷運動家
- 松下村塾を開いて多くの志士を育成し、明治維新の精神的指導者として知られる。積極的な海外進出と国家改革を訴え、幕末日本の近代化に大きな影響を与えた。志半ばで処刑されるも、その思想は後世に受け継がれた。
原文
「発動の機は周遊の益なり」
現代語訳
「心が動き出すきっかけは、広く巡り歩くことによって得られる利益である」
解説
この言葉は、吉田松陰が行動による見聞の重要性を説いたものである。心を動かし、志を発する契機は、閉じこもっていては得られず、広く世界を見聞し、さまざまな体験を重ねることで初めて得られると松陰は語っている。彼自身、諸国遊歴や海外渡航を志して、実地に学ぶことの大切さを痛感していた。
現代においても、この教えは変わらぬ価値を持つ。デスクに座って考えるだけでは限界があり、実際に世界に触れ、多様な人や文化に出会うことで、初めて本当の問題意識や志が芽生える。吉田松陰は、広い世界を巡り、見聞を広めることが心を揺さぶり、志を生む源泉となると力強く教えているのである。
例えば、若者が留学や異文化体験を通じて人生観を一変させることがあるのは、周遊によって新たな視野と発動の機会を得たからである。吉田松陰は、ただ学問に座するだけで満足せず、広く世界を知り、行動によって志を鍛えよと、行動と体験を重んじる姿勢を熱く示しているのである。
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