「厭々する労働はかえって人を老衰に導くが、自己の生命の表現として自主的にする労働は、その生命を健康にする」

- 1878年12月7日~1942年5月29日
- 日本出身
- 歌人、作家、思想家
原文
「厭々する労働はかえって人を老衰に導くが、自己の生命の表現として自主的にする労働は、その生命を健康にする」
解説
この言葉は、労働の質と人間の精神・肉体の健康との関係を指摘している。強制的で不本意な仕事、すなわち「厭々する労働」は、人間の活力を奪い、精神的にも肉体的にも老いを早めると述べている。一方で、自分の意思で選び、自らの個性や創造性を表現するための労働は、生命の充実感をもたらし、健康を維持する力となると強調している。
この思想は、明治・大正期の社会背景とも関わる。当時、日本では工業化が進み、単調で画一的な労働が増えた一方で、個人の自由や創造性が制限される風潮もあった。与謝野晶子は、女性解放や個人主義を重視する立場から、生活や仕事の中で自己表現を大切にする姿勢を提唱していたと考えられる。
現代においても、この言葉は有効である。例えば、やりがいのない仕事に長期間従事すれば、ストレスやうつの原因となり、健康を害することがある。しかし、自己実現や創造性を発揮できる仕事は、精神的満足と肉体の健康を両立させる。副業や趣味を通じて自分らしさを表現することも、健康を支える具体的な実践例である。
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