「アラブ・イスラエル和平の門を守る民族的大義を担うパレスチナ人は、アラブの同胞と同様に、『土地と平和の交換』と国際的正統性および決議の遵守に基づく包括的で公正かつ永続的な平和を待ち望んでいる」

ヤセル・アラファト(画像はイメージです)
ヤセル・アラファト(画像はイメージです)
  • 1929年8月24日~2004年11月11日(75歳没)
  • パレスチナ出身
  • 政治家、パレスチナ解放機構(PLO)議長、ノーベル平和賞受賞者

英文

“The Palestinians, whose national cause guards the gates of Arab-Israeli peace, look forward like their Arab brethren to that comprehensive, just, and lasting peace based on ‘land for peace’ and compliance with international legitimacy and resolutions.”

日本語訳

「アラブ・イスラエル和平の門を守る民族的大義を担うパレスチナ人は、アラブの同胞と同様に、『土地と平和の交換』と国際的正統性および決議の遵守に基づく包括的で公正かつ永続的な平和を待ち望んでいる」

解説

この言葉は、アラファトがパレスチナ問題が中東和平の核心にあることを強調した発言である。パレスチナ民族の大義は単なる一地域の問題ではなく、アラブ・イスラエル和平全体の入り口を守る鍵であると位置づけられている。パレスチナ人の権利が認められなければ、地域全体の包括的和平は成立しないという認識が示されている。

背景には、1970年代以降の「土地と平和の交換(Land for Peace)」の原則と、国連決議242・338をはじめとする国際的枠組みがある。アラファトは、パレスチナの民族的権利を国際法と国際決議に結びつけることで、合法性と正統性を国際社会に訴える戦略をとった。ここでの「包括的で公正かつ永続的な平和」とは、単なる停戦や部分的妥協ではなく、長期的に持続可能な解決を意味している。

現代においても、この発言は中東和平におけるパレスチナ問題の中心性を示している。もしパレスチナ人の権利が無視されれば、和平は一時的で不完全なものにとどまるだろう。アラファトの言葉は、真の平和を築くためには国際的合法性を土台にした包括的解決が不可欠であることを今なお強く訴えているのである。

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