「ユダヤ人が神の恩恵を独占的に受ける権利を主張したことは、彼らに対する永遠の証拠となるであろう。そして同じことはキリスト教徒に対しても言えるのである」

- 1757年11月28日~1827年8月12日(69歳没)
- イギリス出身
- 詩人、画家、銅版画職人、神秘主義思想家
英文
”That the Jews assumed a right exclusively to the benefits of God will be a lasting witness against them and the same will it be against Christians.”
日本語訳
「ユダヤ人が神の恩恵を独占的に受ける権利を主張したことは、彼らに対する永遠の証拠となるであろう。そして同じことはキリスト教徒に対しても言えるのである」
解説
この言葉は、宗教的独占意識への批判である。ブレイクは、ユダヤ人が神の祝福を自分たちだけのものと考えたことを例に挙げ、それが彼らにとって不利な歴史的証拠となると述べる。そして同様に、キリスト教徒もまた、自らだけが神の恩寵を享受するという姿勢をとるならば、同じ過ちを繰り返すことになると警告している。
背景として、18世紀のヨーロッパにおいては、キリスト教徒が他宗教に対して優越感を持ち、排他的な態度をとることが多かった。ブレイクはそのような態度に反発し、神の愛や恩恵は普遍的であり、人類全体に及ぶべきものだと考えていた。彼にとって宗教は、人を分断するのではなく、結びつけるものでなければならなかったのである。
現代にもこの視点は生きている。宗教や文化の違いを理由に「自分たちだけが正しい」と主張する姿勢は、社会的分断や対立を生み出す。ブレイクの言葉は、宗教的排他主義への鋭い批判であり、信仰の真価は普遍性と寛容にあることを示していると言える。
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