「愛は自らを喜ばせようとせず、自らのことを気遣わない。むしろ他者に安らぎを与え、地獄の絶望の中に天国を築く」

- 1757年11月28日~1827年8月12日(69歳没)
- イギリス出身
- 詩人、画家、銅版画職人、神秘主義思想家
英文
”Love seeketh not itself to please, nor for itself hath any care, but for another gives its ease, and builds a Heaven in Hell’s despair.”
日本語訳
「愛は自らを喜ばせようとせず、自らのことを気遣わない。むしろ他者に安らぎを与え、地獄の絶望の中に天国を築く」
解説
この言葉は、愛の本質が自己犠牲と他者への献身にあることを表現している。愛は自己満足や自己保護のために存在するのではなく、他者に安らぎや幸福を与えることで真価を発揮する。ブレイクはここで、愛が自分中心の欲望ではなく、相手を救い、絶望を希望に変える力を持つことを強調している。
この思想は、ブレイクが批判した自己中心的な快楽追求や権力欲と対照的である。当時の社会では経済的成功や個人の利益が優先されがちであったが、ブレイクはその流れに抗して、愛の精神的・救済的な役割を讃えた。愛は、最も過酷な状況でさえも意味を与え、人間存在を豊かにする原動力であると彼は考えた。
現代においても、この言葉は強い意義を持つ。例えば困難な状況にある家族や友人を支える行為は、自分の利益を超えた愛によるものだと言える。また、ボランティア活動や社会運動の根底にも、他者の苦しみに共感し、絶望の中に希望を築こうとする愛の力が働いている。ブレイクの言葉は、愛が単なる感情ではなく、人間社会を変革する根源的な力であることを教えている。
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