マザー・テレサ「私たちは時に、貧困とは飢えや裸、家のないことだと思いがちです。しかし、必要とされず、愛されず、気にかけてもらえないという貧困こそが最も深刻な貧困です。この種の貧困を解消するためには、自分の家から始めなければなりません」
画像の出典：MotherTeresa 090 – ファイル:MotherTeresa 090.jpg – Wikipedia
- 1910年8月26日～1997年9月5日
- アルバニア系
- カトリックの修道女で聖人
- インドのカルカッタで「神の愛の宣教者会」を設立し、貧困層や病人、孤児への支援活動を通じてノーベル平和賞を受賞した
英文
“We think sometimes that poverty is only being hungry, naked and homeless. The poverty of being unwanted, unloved and uncared for is the greatest poverty. We must start in our own homes to remedy this kind of poverty.”
日本語訳
「私たちは時に、貧困とは飢えや裸、家のないことだと思いがちです。しかし、必要とされず、愛されず、気にかけてもらえないという貧困こそが最も深刻な貧困です。この種の貧困を解消するためには、自分の家から始めなければなりません」
最初に
この名言は、マザー・テレサが物質的な貧困と心の貧困の違いについて語ったものである。彼女は、物理的な不足よりも、人が愛されず、必要とされないという孤独や心の貧困こそが最も深刻な問題であると指摘している。そして、その問題を解決するためには、まず自分の家庭や身近な人々から愛を広めていく必要があると説いている。
解説
マザー・テレサは、貧困を物質的な側面だけでなく、心や感情の側面からも捉えていた。飢えや裸、家のないことは確かに困難であるが、それ以上に深刻なのは、人が誰からも愛されず、無視されることによる心の貧困であると彼女は考えていた。物質的な支援があっても、心の飢えを満たすことができなければ、その人の幸福は成り立たない。
「必要とされず、愛されず、気にかけてもらえない」という表現は、孤独感や疎外感を指しており、このような感情は人間にとって最も苦しいものだとマザー・テレサは感じていた。愛や他者とのつながりが欠けていると、物質的に豊かであっても、その人は心の中で貧困に苦しむことになる。このような心の貧困は、物理的な貧困以上に解決が難しい問題である。
また、「自分の家から始めなければならない」という部分では、愛や思いやりを広めるためには、まず自分の家庭や身近な人々から始めることが重要であるという教えが含まれている。家庭内での愛や支えが確立されることで、周囲の人々にもその愛が広がっていく。マザー・テレサは、社会全体の貧困問題を解決するためには、まず家庭の中での愛と支えが基盤となるべきだと強調している。
この名言は、私たちが日常生活の中で、家族や友人、身近な人々に対して愛とケアを示すことの重要性を教えている。物質的な支援だけでは解決できない心の飢えに対して、思いやりや愛を持って接することで、真の意味での貧困を解消することができる。
結論
マザー・テレサのこの名言は、物質的な貧困以上に深刻な「心の貧困」に焦点を当て、その解決のためには家庭や身近なところから愛を広めていくことが重要であると説いている。愛されず、必要とされないという孤独は最も大きな貧困であり、それを克服するためには、日常生活の中での愛とつながりが欠かせない。この言葉は、愛を基盤とした人間関係の大切さを教えている。
