「今日、現金同等物を保有している人々は安心感を抱いている。しかし、そうあるべきではない。彼らは、ほとんど利息を生まず、確実に価値が目減りするという、ひどい長期資産を選んでしまっている」

ウォーレン・バフェットの名言
  • 1930年8月30日~
  • アメリカ合衆国出身
  • 投資家、実業家、慈善家
  • 「オマハの賢人」と称され、長期的価値投資を実践して巨大投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる。世界有数の富豪でありながら質素な生活を貫き、近年は資産の大部分を慈善活動に寄付することを誓っている。現代を代表する投資家として世界的に知られている。

英文

“Today people who hold cash equivalents feel comfortable. They shouldn’t. They have opted for a terrible long-term asset, one that pays virtually nothing and is certain to depreciate in value”

日本語訳

「今日、現金同等物を保有している人々は安心感を抱いている。しかし、そうあるべきではない。彼らは、ほとんど利息を生まず、確実に価値が目減りするという、ひどい長期資産を選んでしまっている」

解説

この言葉は、現金や現金同等物(短期国債、預金など)を過剰に保有することの長期的なリスクを鋭く指摘している。バフェットは、短期的には安全に見える現金も、インフレや機会損失によって実質的な購買力が確実に低下すると警告している。目先の安心感にとらわれず、長期的な資産価値の成長を見据えるべきという強いメッセージが込められている。

この名言は、特に金融危機後に金利がゼロ近辺まで低下した時期に語られたものと考えられる。当時、多くの人が市場の不確実性を恐れて現金ポジションを積み上げたが、バフェットは\\現金は安全資産ではなく、時間とともに確実に損失をもたらす「見えないリスク資産」\\だと喝破した。現金に過剰な信頼を置くことの危険性と、資本を成長させるためにはリスクを取る勇気が必要であることを強く訴えているのである。

具体例として、バフェットは企業買収や株式投資を通じて、現金を生産性の高い資産に転換することに努めてきた。たとえば、リーマンショック後の不況期にも、優良企業の株式や資産を積極的に購入し、後に大きな成果を上げた。安全に見える現金に安住せず、未来を見据えて資産を育てることの重要性を、この名言は力強く示している。

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