「不況から脱するうえで最も重要な要素は、実際にはアメリカ資本主義の持つ再生力そのものだと思う」
- 1930年8月30日～
- アメリカ合衆国出身
- 投資家、実業家、慈善家
- 「オマハの賢人」と称され、長期的価値投資を実践して巨大投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる。世界有数の富豪でありながら質素な生活を貫き、近年は資産の大部分を慈善活動に寄付することを誓っている。現代を代表する投資家として世界的に知られている。
英文
“I think the most important factor in getting out of the recession actually is just the regenerative capacity of – of American capitalism”
日本語訳
「不況から脱するうえで最も重要な要素は、実際にはアメリカ資本主義の持つ再生力そのものだと思う」
解説
この言葉は、アメリカ資本主義の自己回復力への強い信頼を表している。バフェットは、不況という一時的な後退があっても、市場の自由な働きによって経済が自然に立ち直る力があると確信している。制度の外部からの過剰な干渉よりも、資本主義システムそのものに内在する再生能力に期待すべきだという立場を明確にしている。
この名言は、特に2008年の世界金融危機後、政府や中央銀行による大規模な介入が議論された時期に発せられたと考えられる。バフェットは、救済策の必要性を認めつつも、本当に経済を立ち直らせるのは、市場に根ざしたイノベーションと企業努力による回復力だと説いた。人々の創意工夫と自由な競争が、アメリカ経済を常に前進させてきた原動力であるという歴史観が背景にある。
具体例として、バフェットは自動車産業や金融業界の再建を挙げ、破綻や苦境を乗り越えた後に、新たな企業や技術が生まれるというアメリカ経済の特徴を評価してきた。危機は一時的なものであり、自由経済が持つ自己治癒能力を信じることが、長期的な繁栄への鍵であると、この名言は力強く伝えている。
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