「私は、両政党が債務上限を使用禁止の大量破壊兵器だと宣言すべきだと思う。237年かけて築き上げた国の信用を、別件で譲歩を得るために脅しに使うのは愚かしい」

- 1930年8月30日~
- アメリカ合衆国出身
- 投資家、実業家、慈善家
- 「オマハの賢人」と称され、長期的価値投資を実践して巨大投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる。世界有数の富豪でありながら質素な生活を貫き、近年は資産の大部分を慈善活動に寄付することを誓っている。現代を代表する投資家として世界的に知られている。
英文
“I think that both parties should declare the debt limit as a political weapon of mass destruction which can’t be used. I mean, it is silly to have a country that has 237 years building up its reputation and then have people threaten to tear it down because they’re not getting some other matter”
日本語訳
「私は、両政党が債務上限を使用禁止の大量破壊兵器だと宣言すべきだと思う。237年かけて築き上げた国の信用を、別件で譲歩を得るために脅しに使うのは愚かしい」
解説
この言葉は、アメリカ合衆国の信用を人質に取る政治手法への強い警告を表している。バフェットは、債務上限を交渉の道具として用いることが、国の財政的信用を著しく損ない、取り返しのつかない被害をもたらしかねないと主張している。長年かけて築いた信頼は、一瞬の無責任な行為で失われるという深い危機意識が、この言葉に込められている。
この名言の背景には、アメリカでたびたび発生している債務上限問題がある。特に2011年の債務上限交渉によるデフォルト危機は、国債の格下げという歴史的な事態を引き起こした。バフェットは、国家の信用を交渉カードに使うこと自体が破壊的であり、決して許されるべきではないと考えている。国家運営には超党派の責任感が求められるという信念が、この発言を支えている。
具体例として、バフェットは財政規律を重視する一方で、政府が債務不履行に陥ることだけは絶対に回避すべきだと一貫して主張してきた。彼は、国の信用が損なわれれば、金利の上昇や経済の混乱など、長期的に深刻な悪影響を招くと警告している。短期的な政治的得失よりも、国家の信頼を守ることの重要性を、この名言は力強く教えている。
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