「我々は、頻繁に売買を繰り返す機関に『投資家』という名を与えるのは、何度も一夜限りの関係を持つ者を『ロマンチスト』と呼ぶようなものだと考えている」

- 1930年8月30日~
- アメリカ合衆国出身
- 投資家、実業家、バークシャー・ハサウェイ会長兼CEO
英文
“We believe that according the name ‘investors’ to institutions that trade actively is like calling someone who repeatedly engages in one-night stands a ‘romantic'”
日本語訳
「我々は、頻繁に売買を繰り返す機関に『投資家』という名を与えるのは、何度も一夜限りの関係を持つ者を『ロマンチスト』と呼ぶようなものだと考えている」
解説
この言葉は、本来の「投資」と短期売買を目的とした「取引」との違いを痛烈に指摘している。バフェットは、投資とは本質的価値に基づいて長期的に資本を託す行為であり、短期的な値動きを追いかけるだけの取引行為とは根本的に異なると強調している。言葉の上での肩書きではなく、実際の行動の中身こそが本当の「投資家」と「取引者」を分けるという明確な基準をこの言葉で示している。
この名言の背景には、現代の金融市場における短期主義への批判がある。多くの金融機関やファンドが、数秒単位で株式を売買するような高速取引や、短期的利益を最優先する運用を行っている現状に対し、バフェットは本来の投資の精神が失われつつあることを憂いている。短期的な利益ではなく、企業の価値と未来を信じて資本を預ける姿勢こそが、真の投資であると訴えているのである。
具体例として、バフェットはバークシャー・ハサウェイを通じて、コカ・コーラやアメリカン・エキスプレスといった企業に何十年単位で資本を託し続けてきた。一時の流行や価格変動に惑わされず、企業の成長を共に見守るという本質的な投資のあり方を、この名言は鮮やかに、かつ痛烈に示している。
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