「魂を満たすものはすべて真理である」

- 1819年5月31日~1892年3月26日
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、随筆家、ジャーナリスト
英文
”Whatever satisfies the soul is truth.”
日本語訳
「魂を満たすものはすべて真理である」
解説
この言葉は、真理の基準を外部の権威や抽象的理論ではなく、内なる魂の充足に求める思想を表している。ホイットマンにとって、真理とは絶対的に固定されたものではなく、個人の精神を満たし、生を豊かにするものこそが真理であった。ここには、直感や感情をも真理の根拠とみなす大胆な主張が込められている。
この考えは、彼の詩学と民主主義観に直結する。19世紀アメリカは科学や合理主義が台頭する一方で、個人の精神的自由を模索する思想が広がっていた。ホイットマンは『草の葉』において、魂の声を絶対視し、それを詩的表現の根源とした。真理を唯一の体系や宗教に縛らず、多様な人々の魂が満たされる多元的な真理を肯定する姿勢は、彼の民主的精神の延長でもある。
現代においても、この言葉は示唆に富む。真理は一つの権威によって押し付けられるものではなく、人間の内面を充実させ、精神的自由を支えるものとして捉えられるべきである。例えば芸術や信仰、哲学や人間関係において、魂が満たされる体験は各人にとっての真理となる。ホイットマンの言葉は、真理を固定的な概念ではなく、生きられる実感としてのものへと再定義しているのである。
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