「読者を退屈させた本はたくさん知っているが、本当の悪をもたらした本は一つも知らない」
- 1694年11月21日~1778年5月30日
- フランス出身
- 哲学者、文学者、歴史家
- 『歴史哲学』、『寛容論』、『哲学辞典』、『哲学書簡』、『オイディプス』、『カンディード』などの多数執筆し、啓蒙思想の先駆者として知られる
英文
“I know many books which have bored their readers, but I know of none which has done real evil.”
日本語訳
「読者を退屈させた本はたくさん知っているが、本当の悪をもたらした本は一つも知らない」
解説
ヴォルテールは、書物や知識が人を退屈させることはあっても、真の悪を引き起こすことはないと述べ、知識や思想の自由を擁護している。彼の言葉には、書物が人を成長させたり啓蒙する手段であり、仮に内容が退屈だったとしても害にはならないという考えが込められている。この名言は、情報や知識の流通に対して寛容であるべきだとする啓蒙思想の核心を表しており、思想の自由が社会にとって重要であるというヴォルテールの信念を示している。
現代においても、この言葉は表現の自由や知識の解放に関する重要な考え方を示唆している。本や映画、インターネット上のコンテンツに関して、内容の批判や検閲が話題になることがあるが、知識や思想そのものが害を及ぼすのではなく、それをどう受け取るかが重要である。ヴォルテールの言葉は、知識が自由に流通することで社会全体が啓蒙される可能性を強調しており、意見や情報が制限されないことの意義を説いている。書物や思想に対する寛容な姿勢が、多様な視点や新しい発見をもたらす社会の基盤となる。
この名言は、知識や思想を制限することなく受け入れ、自由な学びを尊重する重要性を教えている。知識がもたらす可能性に期待し、すべての情報に対してオープンであることで、私たちは多様な考え方を学び、より豊かな社会を築くことができる。ヴォルテールの言葉は、知識や思想の自由を尊重し、書物が真の悪を引き起こすことはないと信じることが、自由で健全な社会を支える力になると示している。
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