「漁師たちは海が危険であり、嵐が恐ろしいことを知っている。それでも彼らは、その危険を陸にとどまるだけの十分な理由とは決して考えなかった」

- 1853年3月30日~1890年7月29日
- オランダ出身
- 画家、素描家
- ポスト印象派を代表する画家として知られ、生前は無名であったが、死後に評価が高まり、近代絵画に多大な影響を与えた。『ひまわり』や『星月夜』などの作品で世界的に知られている。
英文
”The fishermen know that the sea is dangerous and the storm terrible, but they have never found these dangers sufficient reason for remaining ashore.”
日本語訳
「漁師たちは海が危険であり、嵐が恐ろしいことを知っている。それでも彼らは、その危険を陸にとどまるだけの十分な理由とは決して考えなかった」
解説
この言葉は、危険や困難を知りつつも、それに怯まず前に進む人間の勇気と覚悟を称えている。漁師にとって海は生と死の境界にある場所であり、その危険性は日常である。にもかかわらず、彼らは生きるため、あるいは誇りのために海に出る。ここに描かれているのは、リスクを回避することではなく、リスクの中で目的を全うする姿勢である。
この名言は、幾度も失敗や孤独、精神的苦悩に見舞われながらも創作をやめなかったゴッホ自身の信念と深く重なる。絵を描き続けることは、彼にとって「海に出る」ことそのものであった。評価されず、病み、貧困に苦しんでも、彼は筆を持ち続けた。世間の冷たさや生活の困窮という「嵐」を前にしても、彼は創作の航海を止めなかったのである。
現代においても、挑戦を前にして不安や失敗への恐れに立ちすくむ人は多い。だがこの名言は、危険や不確実性は避けられないものであり、それを乗り越えてこそ本当に意味ある何かが生まれると教えている。安全な岸辺に留まることが「生きる」ことではない。嵐の中にこそ、人生の目的と情熱は存在するのだ。
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