「政治は鳥がしばしば飛ぶようなものである。少しも油断してはならないということである」

- 1684年11月27日~1751年7月12日
- 日本出身
- 江戸幕府第8代将軍
原文
「政治は鳥のしばしば飛が如し。少も由断致すべからざる義なり」
現代語訳
「政治は鳥がしばしば飛ぶようなものである。少しも油断してはならないということである」
解説
この言葉は、政治における不断の注意と継続的な行動の必要性を説いている。徳川吉宗は享保の改革を推進し、幕政の引き締めや財政再建を図ったが、その過程で政治を一度整えたからといって安心してはならないという認識を持っていた。「鳥がしばしば飛ぶ」という比喩は、絶えず動き続けるものを捉える難しさを表し、政治もまた常に状況が変化し、油断すると問題が再発するという教訓を含んでいるのである。
現代においても、この言葉は大きな意味を持つ。国家や組織の運営は、政策や方針を一度決定したからといって安泰ではない。経済や社会情勢は変動し続けるため、継続的な監視と柔軟な対応が必要である。たとえば、企業経営では市場の変化や技術革新に対応し続けなければ競争力を失うし、国家レベルでは国際関係や経済政策を常に調整しなければならない。このように、政治や経営の世界では「現状維持」は実質的な後退を意味することもある。
さらに、この名言はリーダーに求められる緊張感と責任感を強調している。政治の現場における一瞬の油断や誤った判断が、重大な混乱や損害を招くことがある。現代のビジネスや行政においても、変化を察知し、適切な判断を迅速に下す力は不可欠である。この言葉は、安易な慢心を戒め、常に警戒心を持ち続ける姿勢の重要性を示す教訓である。
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