「自由の木は時として、愛国者と圧制者の血によって新たに潤されねばならない」

- 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領
英文
”The tree of liberty must be refreshed from time to time with the blood of patriots and tyrants.”
日本語訳
「自由の木は時として、愛国者と圧制者の血によって新たに潤されねばならない」
解説
この言葉は、自由を守るためには犠牲が避けられず、時には暴力や流血さえも必要となるという、極めて過激で力強い政治的覚悟を示している。ジェファーソンは、政府が腐敗し、専制へと傾く危険を常に警戒しており、市民が立ち上がる権利と義務を強調した。ここでの「血」は比喩というより、革命や反乱といった現実的手段を指すものとして語られている。
この発言は1787年、ジェファーソンがフランスに滞在中、シェイズの反乱(アメリカの農民による武装蜂起)を受けて書いた手紙に含まれている。彼はその蜂起を「不必要な混乱」とは見なさず、自由を守るための健全な警鐘であると評価した。つまり、政府の権力が民意を逸脱すれば、市民による流血の抵抗も正当化されうるという急進的な自由観が表れている。
現代においてこの言葉は、暴力を肯定する危険なスローガンとしても、また自由のための覚悟を示す厳粛な警告としても読み取られる。文脈を欠いた引用は誤解を生むが、ジェファーソンの本意は、自由は不断の努力と緊張関係の上に維持されるものであり、無関心や従順では守れないという政治哲学にある。この名言は、自由の尊さとその代償を深く問いかける、歴史に刻まれた警句である。
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