「人間の心の自然な傾向は、確かに軽信から懐疑へと向かうものである」

- 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領
英文
“The natural cause of the human mind is certainly from credulity to skepticism.”
日本語訳
「人間の心の自然な傾向は、確かに軽信から懐疑へと向かうものである」
解説
この言葉は、人間の思考の成熟過程を表している。ジェファーソンは、人は最初は何でも信じやすい状態(軽信)にあるが、経験や学びを経て懐疑的な姿勢へと進むという心理的成長の流れを示唆している。これは彼の啓蒙主義的な思想と一致し、理性を通じて真理を探求することの重要性を強調する姿勢の現れである。
「credulity(軽信)」は、無批判に情報や権威を受け入れる状態であり、子ども時代や未成熟な段階の象徴でもある。それに対して「skepticism(懐疑)」は、物事を疑い、問い直す能力であり、知的自立や批判的思考の証である。ジェファーソンは、市民が健全な懐疑心を持つことが、民主主義社会の維持に不可欠であると考えていた。
現代においても、情報の氾濫する社会では、何を信じ、何を疑うかを判断する能力が重要である。ジェファーソンのこの言葉は、思考の進化を肯定し、安易な信頼よりも熟慮された疑いこそが知の土台であると教えている。
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