「政府の意図と賢明さを私はそれほどまでに信頼しているので、実行されなかったことについては、それができなかったか、またはなすべきでなかったのだと常に納得できる」

- 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領
英文
”So confident am I in the intentions, as well as wisdom, of the government, that I shall always be satisfied that what is not done, either cannot, or ought not to be done.”
日本語訳
「政府の意図と賢明さを私はそれほどまでに信頼しているので、実行されなかったことについては、それができなかったか、またはなすべきでなかったのだと常に納得できる」
解説
この言葉は、政府に対する深い信頼と、統治における判断への寛容さを示している。ジェファーソンは、特定の文脈において、為政者の誠実さと知恵を信頼することで、結果的に行われなかった政策や決断にも納得する心の余裕を持つべきだと述べている。
ただし、この発言は皮肉や諷刺としても解釈され得る。ジェファーソンは他の場面では政府の権力集中や暴走を警戒し、国民が政府に盲目的に従うことを警告していた思想家でもある。したがって、この言葉は、ある理想的な政府に対する仮定のもとで語られているか、あるいは過信への風刺的表現とも読み取れる。
現代においてこの名言は、政府への信頼と、市民による監視のバランスの重要性を考えさせるきっかけとなる。一方で、「実行されなかったことは必要なかった」との考え方は、無関心や怠慢を正当化する危険も孕む。したがって、本当に「なすべきでなかった」のかを見極める判断力が、民主社会の市民には求められるという、二重の教訓を内包した言葉である。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
「トーマス・ジェファーソン」の前後の名言へ
申し込む
0 Comments
最も古い