「誤った考えを持つくらいなら、何の考えも持たない方が常に良い。間違ったことを信じるくらいなら、何も信じない方が良い」

トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
  • 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領

英文

”It is always better to have no ideas than false ones; to believe nothing, than to believe what is wrong.”

日本語訳

「誤った考えを持つくらいなら、何の考えも持たない方が常に良い。間違ったことを信じるくらいなら、何も信じない方が良い」

解説

この名言は、誤った知識や信念が無知よりも有害であるという哲学的な立場を表している。ジェファーソンは、真理を追求するうえで最も警戒すべきは、虚偽を真実と信じ込むことであり、それは人間の判断を歪め、行動を誤らせる原因になると考えていた。

この思想は、啓蒙主義的な合理精神に基づいており、個人の理性を尊重するジェファーソンの思想の核でもある。誤った信念は、一見知的に見えても社会や政治、道徳を誤った方向に導く危険を孕む。それに対し、無知であることは、正しい知識への開かれた状態であり、学ぶ余地を残しているという点で、より建設的であるという主張である。

この言葉は現代においても、偽情報の拡散や陰謀論、根拠のない信仰への警鐘として極めて有効である。情報が氾濫する社会において、「知らない」と認める勇気と、「知っているつもり」への疑いを持つ姿勢は、民主社会の健全な判断力に不可欠なものである。理性と批判精神の重視というジェファーソンの知的遺産が、この言葉に凝縮されている

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